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別巻(昭和36年版)笹島嘉平作品集

 家を片づけた後、やっと荷を開いた。その中に、生前に愛蔵してたと思われる五百旗欣一氏の縁のある版画家の作品集が数冊出てきた。熊谷守一氏の分厚いカタログは、芸大の卒業作品から生涯の作品をほぼ網羅して、仙人のような熊谷氏のものには、絵画を拒否した絵画の、その単純な線と色彩がまるで「天狗の落とし札」(小出楢重評)といった、一点も邪気のない作風には、可愛い子供の寝顔を見るかのように、思わず引きこまれるものがあった。狷介なあの青木繁が熊谷氏にだけは、親しく近づいてきたというから、その人物には世俗を超脱した類い希な人柄がみられたのだろう。写真でみるその老いたる顔の美しさは見惚れるばかりだ。 先日、ある絵の好きな女性弁護士と歓談していたら、さる宮中のお偉い方が「これはあなたのお子様が描いた絵ですか」とおことばをかけられたというエピソードを聞いたが、仮にそれが事実であったとしてもなんの不思議もない。
 さて、ひつまず押入へ入れておいた大判の箱を開けたら、前回に紹介した版画家が、その三年まえに出した作品集が出て来た。表紙をめくるとあの「人生劇場」の尾崎士郎が墨で、この版画家と五十旗頭欣一の合作を頌える文章がみえた。作品の数は多くはないが、黒白版画にはない品のいい、彩色が見る者のこころにそっとしたぬくもりを与えてくれる。どうも撮影がうまくはないので、作品の味わいを損ねているかもしれないが、写真だけでも見てもらうとしよう。箱と書物の装丁のようなものは、養父が手伝ったようだ。
 


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仮に「異邦人」としておく。あられもない空想から、科学的「真実」まで、詩、小説、歴史、哲学、政治、経済、趣味等、この世の人事、出来事、万般に、興味を寄せる者の総称とします。

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