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はやぶさ2

 NHKの番組「はやぶさ2の挑戦」を見た。
 日本の宇宙探査機「はやぶさ2」が小惑星の竜宮にみごと着陸した映像に感動しなかった人はいなかっただろう。

 3月20日のJAXAの快挙は子供にも関心をかき立てる夢の宇宙の果てで達成された画期的なニュースだ。それも小さな惑星へロケットを打ち上げ、わずか直径6メートルの岩場の隙間へ精密極まりない探査機を着陸させた科学技術の成果は特筆すべきものだ。次ぎの段階は惑星の表面を爆発させ、穴を開けて更に深いところからの研究材料を収拾する計画と聞いた。これほどワクワクする話しはない。
 40年ほど昔、「宇宙誌」(松井孝典)という浩瀚な本を読んことがあった。この著者の講演も聴いたことがある。
「生きて80年の人生でも 二百億光年彼方の 光を見ることができる 私たちの一生は 永遠と一瞬が交差する場所だ 46億年の 地球史に比べれば 人類400万年の歴史は 一瞬のまばたきにも等しい 我々人類だけが 母なる星・地球を 傷つけていいものか!」
 こんな情熱あふれる講演であった。そしてつけ加えたのである。この地球にいま一番やさしくないのは人間であると・・・・。
 漱石は弟子の一人寺田寅彦への手紙に「自分は文学より科学の勉強をすればよかった」と認めている。文学を志した漱石がいかなる悪戦苦闘を近代文学の確立に強いられたかを知れば、むべなるかなと納得するだろう。
 最近、事故により左手のみで書いているこのコンピューターなるものには、日本独自の研究開発の試みがあったことを、松井氏の講演で知ったが、どこかの国による様々な妨害により挫折したと聞かされた。なんと口惜しいことであったことか。
 先日和光市にある「理化学研究所」を見学するグループに参加したばかりであった。
理化学研究所で錚々たる科学者の中に寺田寅彦の写真を見た。通称「理研」が戦前において三井等の財閥と共に日本の近代産業の発展の一翼を担っていたことは当然のことであっただろう。
 設立の当時は第一次世界大戦が勃発し、化学製品の輸入が途絶していたことから、設立は加速されたとのこと。政・財界から渋沢栄一、大隈内閣のサポートがあったそうだ。蛇足だが早稲田の理工がこれらの流れに乗って正式に学部として発足し、慶応の医学が東大から追放同然の北里柴三郎を援助したことによりできたのは、軌を一にしているとの推測は穿ち過ぎであろうか。
 グループの世話役が「理研」の歴史を記している。最後にそれをそのまま拝借して参考に供しておきたい。

 財団法人理化学研究所1917年(大正6年)3月設立、第3代所長大河内正敏子爵、財団理研の研究成果を社会に、理研コンツェルンの設立、1939年(昭和13年)には63社121工場、戦時下の活動(仁科芳雄、二号研究)、戦後財団理研の解体、1948年3月株式会社科学研究所発足、湯川秀樹研究員ノーベル賞を受賞、1958年(昭和33年)特殊法人理化学研究所再出発、駒込から和光移転、1965年朝永振一郎ノーベル賞を受賞、1997年脳科学総合研究センター設立後、大型研究施設設立ラッシュ、2003年10月独立行政法人理化学研究所、STAP論文問題、2015年4月国立研究開発法人理化学研究所、2016年10月特定国立研究開発法人へ移行、2015年大晦日113番元素発見認定(森田浩介)、爾来100年、現在の理研は人員3531人、予算954億円である。

 驚くほどに少ない予算だと思わないだろうか。来年の予算案は百兆円を越えるそうだ。研究・研鑽にも基礎が大事だとは、「五輪書」のあの宮本武蔵が言っていることなのだ。これが自国の平和と繁栄を自前で考えることをなおざりにして、戦後70数年を生きてきた日本の哀しい現実らしい。
 元号はこの4月に新たになる。戦争の敗北が癒えるのはおよそ70年から80年かかるといわれている。とすれば、新しい動きが開始されるのはこれからであろう。科学の真価は今後にとわれるということだろう。
 3月23、「太古の水があるとの」報告。
 4月5日、「竜宮に銅の塊を打ち込み地表に穴をあけ物質の採取に成功した」との報告。
4月25日、「爆発させたクレーターを写真撮影に成功」との報告。

注:問題は水の中にある酸素や水素の同位体(同じ原子番号の中性子数が異なる原子同士との意味)の割合が地球のと一致するかどうか、また、生物の重要な構成成分のひとつであるアミノ酸と、地上の生物のアミノ酸の構造(ほとんどが「左手」型)が小惑星のアミノ酸と同型なら、地上の生物の由来が確認される物証となるのだ。

 またまた、「仁科誉」のお酒を飲んで乾杯といこう。









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Author:masuryuu
仮に「異邦人」としておく。あられもない空想から、科学的「真実」まで、詩、小説、歴史、哲学、政治、経済、趣味等、この世の人事、出来事、万般に、興味を寄せる者の総称とします。

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