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詩三篇(詩集「カモメ」より)

 

サティ                                                                                                                                                                ーS・Iに                                                                     

熱い一杯の紅茶に   数本のゴロワーズの煙り                                                  部屋の庇を 打つ 雨の音楽                                                              この                                                                              つましい                                                                           空白                                                                              わがこころ  友ひとり   薨りぬ                                                            無為 か                                                                           愉楽 か                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            
ボナール 


見るとは幸福になること                                                                  なにも見えなくなるほどに                                                                                                                                                  水の畔にこころを泳がせ                                                                 白昼の猫のように微睡むこと                                                                                                                                                池にうかぶ雲とともに光に酔い                                                             ひとひらの庭の花のように覚めていること                                                                                                                                        ボルドー元市長 城館の隠者 ミシェル・ド・モンテーニュの                                             ー我々ノ最モ緊張シテイナイ、最モ自然ナ態度ガ最モ美シイ                                          という言葉のとおり                                                                                                                                                      だが  それは                                                                       ナント 困難デ アル コトカ 




                                                                                 艶やかな宴


秘やかな薔薇                                                                        わが荘園の小さな果実  愛しい狂気よ                                                        おまえのうなじに 夜は白い波を噛み                                                         おまえのからだから 荒い海ははじまる                                                        風は空に耳をそよがせて 鋼の髪は夕陽に伸びて赫く                                               飛ぶ魚の瑠璃色の歓びよ                                                                断崖をわたる鳥の声は 滝の飛沫を浴びて                                                      流れる雲のゆりかご 退いていく潮の爽やかな笑まい                                               落日の水脈へ注がれる遠い記憶の襞から                                                      毀れる血の歳月 忍辱の日の移ろいよ                                                        艶やかな瞳よ みるがいい                                                                いま静かに戦いている花の                                                                水を映す妖しき火照り                                                                   この諾の宴を




                                                                                                                                        

                                                   
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仮に「異邦人」としておく。あられもない空想から、科学的「真実」まで、詩、小説、歴史、哲学、政治、経済、趣味等、この世の人事、出来事、万般に、興味を寄せる者の総称とします。

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