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冬の日

冬の陽ざしは強い 
まぶしくて目が開けていられない 
ぼくはかんがえるぼんやりと 
ひとりの友のこと さいごに飲んだ酒場のこと
 
きのうの夕べ 
まるで友にでも逢うように 
ふと酒場へ足をはこんでみたが 
あの古びたのれんはなくなり 
その場所に新しい酒場が立っていた 
新品のガラス戸はかたく閉じられ 
びっしりならんだ戸に 寒風が吹きすぎていた 
 
路地裏の酒場のよれよれの暖簾を
くぐることはこれでもうなくなった 
きみの爽快な笑い声を聞くこともないのだと 
そう思えばなんだか さっぱりとした
 
冬の日の陽ざしはまぶしい 
水のなかの歳月よ
 
ぼくの片目はぼんやりと
かすれていくばかり

めぐりの歌よ これが
ぼくのさいごの お別れの歌





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masuryuu

Author:masuryuu
仮に「異邦人」としておく。あられもない空想から、科学的「真実」まで、詩、小説、歴史、哲学、政治、経済、趣味等、この世の人事、出来事、万般に、興味を寄せる者の総称とします。

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